Round5 清水 直樹 vs 石原 隆志

By Handa Takuya

浜松ベスト4チーム “kiosk” のリーダーであり、2005年都道府県選手権における東京チャンプ、石原 隆志。対するは、現役東大生で “青白黒リアニメートコントロール「太陽拳」” の生みの親、清水 直樹の対戦。

注目全勝対決は、石原が東京チャンプの力を持ってして清水を下すのか、また現役東大生清水が、先輩の三田村 和弥(千葉)がチャールトンで果たした歓喜の雄叫びを上げることができるのか?

注目である。


Game 1
清水が青白黒のリアニメートコントロール「太陽拳」。石原が《よりよい品物/Greater Good》を主軸とする「グレーターギフト」。浜松でも使っていたこのデッキで予選突破を狙う。

清水が《アゾリウスの印鑑/Azorius Signet》から《強迫的な研究/Compulsive Research》2連打と、順調にハンドを補充していく。

対する石原は《桜族の長老/Sakura-Tribe Elder》でマナ基盤を整える、ゆっくりとした立ち上がり。マナベースを安定させようとした石原の《木霊の手の内/Kodama's Reach》に清水は《差し戻し/Remand》を撃ち込み、マナ差を広げさせようとしない。

5マナを揃えたところで清水が考える。《ディミーアの印鑑/Dimir Signet》プレイからの《迫害/Persecute》。色指定は「緑」。

と、そこには《神の怒り/Wrath of God》 《御霊の復讐/Goryo's Vengeance》 《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》 《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》 《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》と石原の素晴らしい内容の手札が。

《木霊の手の内/Kodama's Reach》のカウンターのせいでマナが伸びていない石原は《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》を出すことしかできない。

清水も有効牌を引いて来れないようで《ふるい分け/Sift》を撃つが、場に影響を与えるクリーチャーを展開する事が出来ない。再度石原が《木霊の手の内/Kodama's Reach》をプレイするが再度《差し戻し/Remand》。マナ差を詰めることができない。清水8マナ、石原5マナといった具合だ。

だが清水も攻めきれない。相手の手札にドラゴンが詰まっている以上素早く展開しなければならないのだが、できるのは《地底街の手中/Clutch of the Undercity》の変成から《ふるい分け/Sift》のみだ。

HNは『シミチン』、清水

『GP浜松』BEST4、石原
早く巨大生物を釣り上げたい清水。と、マナを増やし、ドラゴンを展開したい石原。それぞれの思いが交差する。

ついに石原の《木霊の手の内/Kodama's Reach》が通り、次のターンにはドラゴン召喚か? と、いうところで清水が動き出す。

“太陽拳”の名前の元となっているクリーチャー《絶望の天使/Angel of Despair》をプレイし、石原のマナベースを攻める。これで白白が出なくなり、《神の怒り/Wrath of God》が打てない石原は、やむを得ず《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》をプレイ。

清水の《絶望の天使/Angel of Despair》 と石原の《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》が向かい合う。が、清水はそれを良しとせず、《屈辱/Mortify》で石原の《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》を排除する。

ここでライフは清水12、石原25。

ついに清水の《絶望の天使/Angel of Despair》が攻め始める。《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》も追加し勝利を確実なものにしようとしている。相手の手札に白白が出ない事につけ込んでのプレイングだ。

白マナが出なければ《神の怒り/Wrath of God》だってただの紙、清水は攻め続ける。石原はなんとかしようと《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》を起動。だがまだ白マナが見えない。《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch》を出し、盤面をごまかすしかできないのか。

2体の大型クリーチャーが空中を舞い、一気に10点を削り取る。

清水はこの有利な場で《神の怒り/Wrath of God》をプレイ。相手のマナを縛り一気に削りきる考えのようだ。さすが東大生、勝利までのプランはもう見えているようだ。

だが石原は自分の《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》を《御霊の復讐/Goryo's Vengeance》し清水の思惑にははまらない。《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》がレジェンドルールで対消滅しお互いの土地を縛りあう。

だが清水の方が一枚上手だった。浮いたマナで《ゾンビ化/Zombify》をプレイし《絶望の天使/Angel of Despair》を釣り上げて《平地/Plains》を壊し、マナベースを徹底的に攻める。

両者アンタップフェイズが飛ぶなかで清水の《絶望の天使/Angel of Despair》だけが大空を舞い、何か助けを……と、清水のエンドステップに《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》起動からの《けちな贈り物/Gifts Ungiven》 だが清水の《差し戻し/Remand》が突き刺さる。

石原は、ドローゴーを繰り返すのみ。

最後に天使が駆け巡るかと思われたが、石原が《御霊の復讐/Goryo's Vengeance》で《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》を釣り上げる。《嘆きの井戸、未練/Miren, the Moaning Well》は起動できないが、《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》が石原を救いに現れた。

だが《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》には《屈辱/Mortify》が降り注ぎ、《絶望の天使/Angel of Despair》は空を飛び回る。さらに《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》を追加されれば、対処手段のない石原は投了を余儀なくされた。

清水の、相手にマナを展開させないプレイングが冴えた1戦だった。

清水 1-0 石原

Game2
清水が手をつるハプニングがあったが、大事には至らず、2デュエル目が始まる。

お互いにマナ基盤を作り上げて落ち着いた序盤戦だったが、清水の《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》が現れて一気に緊張感が増す。

だが石原は気にせず《木霊の手の内/Kodama's Reach》連打。これを見た清水は《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》を追加し盤面を制圧しにかかる。

《回収/Reclaim》からの 《化膿/Putrefy》で《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》を除去するが、もう一回《ゾンビ化/Zombify》から《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》を釣られては、マナの不自由な石原は《明けの星、陽星/Yosei, the Morning Star》を前に、ただただ、虚空を見上げるのみ……。


清水 2-0 石原


Result:清水 Wins!
Betrayers of Kamigawa
有利をゆるぎないものに!